最近良くいただくご質問で、「パンのおしゃれな撮り方を知りたい!」というお声があります。
この記事では、”フード愛いっぱい!”のフードスタイリストである私が、日々交流する世界の有名フードブロガーたちに共通する、「おうちで簡単にパンをおしゃれに撮る3つの秘訣」について解説したいと思います。
意識するだけで、画像が変わる3つの要素。それは、
光・色彩・小物です。
ここでは、人気ベーカリーのパイナップルデニッシュをサンプルに、それぞれの項目について解説していきます。
「パンのおしゃれな撮り方」の秘訣 その1。 「自然光」で撮影する。
見てください!このジューシーさ、ツヤとサクッとさ!
サクサクの生地と、濃厚なトロピカルなクリームが絶妙で、こんなパンを食べたら撮影して誰かに伝えたくなりますよね。
このように、スマホで美味しそうに撮影するならまず意識すべきは、「自然光」撮影です。
海外の有名フードブロガー達は、スマホに限らず、一眼レフやミラーレスでも自然光で撮影する人がほとんどです。
インスタなどで「このパンは美味しそうなはずなのにもったいないな〜。」と思う画像の多くが、光の使い方がちょっと残念かな、と思います。
スマホのフラッシュを焚いてしまうと、質感が全く出ないので気をつけてくださいね。
ちなみに、プロのフォトグラファー達は照明を上手に使いこなして、自然光を人工的に作り上げますが、それには高額な機材とスキルが必要です。
スマホで気軽に美味しそうに撮影したいなら、まずは自然光に慣れることが第一。
そのためにさらに詳しいコツをお伝えします。
おうち撮影に最適な場所は「窓際」です。
自然光で撮影は分かったけれど、おうちでは、どこで撮影するのが良いの?それは・・・
明るい窓際です!
窓の大きさにもよりますが、自然光が入る窓から1~1.5mぐらい離れた場所が良いでしょう。ただし、直射日光は厳禁!!!
レースのカーテンを閉めて光を和らげます。レースカーテンがない場合は、シーツなどの薄手の白い布を使うと良いですよ。
おしゃれに撮るなら、光の向きを気にしましょう。
左からか右からの、「サイド光(横からの光)」か、後ろからの「逆光 」 が、パンに当たるとベストです。
サイド光はナチュラルに、逆光はアーティスティックに撮影できます。
「順光」という、光を背にした撮影は、パンの美味しそうな質感や光沢などが失われ、のっぺりしてしまいますので気をつけましょう。
ちなみに、上記の画像撮影には、私は左からのサイド光を使っています。右側に影が出ているのでお分かりになるかと思います。
パンの美味しそうな質感を出すには、光源をひとつに。
もし、窓があちこちにあるようでしたら、1箇所の窓からの光にして他の窓は光を紙などで覆ってしまいましょう。
その理由は、光が複数から入ると、影が打ち消されてしまうから。立体感のない画像になってしまうのです。
そこまでやるの?と面倒に思うかもしれませんが、パンの美味しそうな質感が際立ちますので、試す価値はあります。
おしゃれに撮影する時間帯はいつ?
お住まいの地域にもよりますが、東京では夏場は午前7時〜午後3時ぐらいまでなら明るく撮影できます。
曇り空の日は、しっとりした雰囲気に撮影できますので、暗いからと言って決してお部屋の電気をつけないでくださいね!
ちなみに、こちらは晴れた日の午前9時ぐらいに撮影しています。
「パンのおしゃれな撮り方」の秘訣 その2。 色彩のコツ。
色は3色までが、おしゃれにまとまります。コツは、パンに使われている色をよく観察することです。
このパンでは、パイナップルのイエロー、デニッシュのブラウンとボードのブラウン、添えたドライがかったグリーン、3色をセレクトしました。
イエロー系は華やかですが、ややもするとちょっと子供っぽくなってしまいます。
シックに大人っぽくするコツは、モノトーンと合わせること。
ここでは、背景の大理石、グレーのティータオルです。
ご自分でもぜひ、夏のトロピカルなパンで、色々と色合わせを楽しんでくださいね。
「パンのおしゃれな撮り方」の秘訣 その3。 小物選び。
「小物選びが難しい!」あなたもそう思ったことはありませんか?
実は一番良くいただくご質問です。
小物を選ぶコツについて、詳しく解説しますね。
スタイリングしたい主役を良く観察し、ストーリーを妄想しましょう。
撮りたいパンはどんな雰囲気を持っているでしょうか?どんな色ですか?
そのパンをどんな風に魅せたいか?をまず考えましょう。
インスタやブログに載せるスタイリングであれば、思いっきりあなたの妄想を膨らませましょう!
(クライアントがいる場合は、クライアントの妄想と目的をよくヒアリングします。)
実は、ここでプロはラフなスケッチを描いてプランします。
スタイリングを学ぶ人には上達を早める大切なプロセスです。下記の記事を参考にご覧ください。
私は、パイナップル=ハワイのおしゃれで爽やかな朝食のイメージを妄想し、プランしました。
手持ちの小物で、イメージが合うものはありますか?
ハワイのコンドミニアムのキッチン、みたいなイメージを妄想して私が選んだ小物は以下の通りです。
1. 大理石
高級感あるコンドミニアムのキッチンは大理石が多いので、背景は大理石を選びました。
2. カットボード(まな板)
使い込んで味わいが出ている、オリーブの木のカットボードを選びました。
3. ナイフ
黒の持ち手のナイフを選びました。持ち手の色まで気をつけましょう。
このナイフはKai印のもので、1本あるととても便利でオススメ。
切れ味が良くて、デニッシュやパイ、パウンドケーキだけでなく、バゲッドもとても綺麗にカットできるので重宝しています。
あなたらしさは、小物のセンスで決まります。
フードが好きなあなたなら、きっと素敵なキッチンツールなどを集めていらっしゃることでしょう!
それが、名脇役になる可能性が大!です!
写真撮影をする際に、お手元のキッチン道具やリネン、カトラリーなどをよく観察してみてくださいね。
あなたのテイストを見つける良い機会になり、あなたならではのスタイリングができるようになる近道でもあります。
おしゃれに撮るには、お花かグリーンが鉄板!
どうしても小物がしっくりこない時は、お花かグリーンを添えましょう。
これも海外のブロガー達が口を揃えていうことですが、どんなフードにも合って心強い小物は、お花かグリーンです。
こちらの記事でも詳しく解説していますので、ご参考に。
このサンプル撮影に添えたグリーンは、実は本物のパイナップルの頭をカットして、そのままドライにしたもの。
広告撮影で使ったものをアトリエで保管していたら、すごくいい感じになって、多肉植物のように楽しんでいます。
慣れてくると、このように身近なものも素敵な小物になりますので、とっても楽しいですよ!
まとめ
以上、今回は、「パンのおしゃれな撮り方」について解説しました。
ポイントとしては、
1. 自然光で撮影
2. 色彩は3色
3. おしゃれなお手持ちの小物と合わせる
この3つを意識して、お気に入りのベーカリーのパンを10倍素敵に撮影してみてくださいね。
今回撮影したパンはこちら。フードスタイリスト一押し!横浜中華街の名店Norizo。
NORIZO
神奈川県 横浜市中区 山下町81
http://norizobread.com
元町・中華街駅2番出口から、徒歩2分。
和洋折衷な店内の空間もとても素敵です。
常にお客様が外で並んでいて売り切れも早いので、午前中にお店に行くことをお勧めします。
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